本作の主人公。

　成績優秀、文武両道とクラスのアイドル的存在ながら、恋に恋する家出少女。
　公昌、揚羽に好意を寄せられる一方、大河のことも気になっているようで……。

　実は、瞳術を得意とする忍者の一派に属する。

――初めまして。緋室硝子っていいます。
　　この学校には、高校生活を
　　謳歌するために来ました！

　硝子の幼なじみで、野球部員。

　家出した硝子を心配し、何かと世話を焼いている。
　ぶっきらぼうだが不器用で純真。曲がったことは嫌い。

　基本的に硝子のことが好きで、硝子と周囲の関係に気を揉んでいる。

――……ごめん。
　　汚いと思うだろうけど、俺も、
　　その、お前のそばにいたいから。

　何故か現役の学生に混ざってクラスに溶け込んでいる年齢不詳の青年。
　曰わく『特別教育委員』らしいが、なんだそれ。

　古風な口調で話し終始テンションが高い。硝子のことが好きと公言して憚らないが、真偽は不明である。

――悩み事なら何でも相談するが良い。
　　我がたちどころに
　　解決して見せようぞ！

　高校生探偵として生計を立てる少年。

　愛想は皆無と言ってもよく、常に一人でいることを好む。
　今はこの学校で起きている奇妙な出来事について探っているらしいが……。

　『コトラ』という小さな虎を連れており、毛玉には弱い。

――僕は誰にも靡いたりしない。
　　……必要ないんだ。

　朗らかで人当たりがよく、ちょっと惚れっぽい普通の女の子。
　しかしクラスメートの中には、『最近様子がおかしい』と囁く人も……。

　この世界の謎と何か関係があるらしいが、真相は不明。
　雪城とは遠戚であり、幼なじみである。

――もう、ただのクラスメイトじゃ嫌。
　　一人の女の子として、
　　私だけを見つめてほしいから。

　志保の幼なじみ。

　学年は同じなのだが早生まれで一年近く離れているため、志保を姉のように慕っている。

　眼帯は中二病のためではない、などと意味不明なことを供述しており、サイコロを二つ振ると合計が大体６以内くらいに収まる特殊体質。

――志保姉がもたもたしてるせいで
　　俺まで遅刻する所だったじゃないか。
　　

　揚羽の部下にして秘密工作員の女性。
　やはり、学生に混じって学園生活を送っている。

　彼女自身『任務』の実態は知らされていないものの、揚羽の手足として粛々と任務をこなしてゆく。

――私の名前は木陰。
　　本名？　そんな物は
　　遠い昔に捨ててしまったわ。

　木陰同様に揚羽の部下にして、愛弟子。

　揚羽への忠誠は海よりも深く山よりも高い。別に妖しい関係ではない。華やかさはないが、優秀で努力家。

　揚羽に好意を寄せられる硝子の存在を気にしている。

――……僕は揚羽様に救われました。
　　揚羽様なくして
　　僕という存在はないのです。